チェコの市民農園(ザハラダ)
2014年 04月 28日
ヨーロッパの市民農園の歴史は古く、ドイツのクラインガルテン、ロシアのダーチャなどは有名ですが、チェコにもザハラダと呼ばれる公共の市民農園がありますので少しご紹介します。
この写真はチェコの中都市ピーセックのKさんの農園(ザハラダ)です。広さは約150坪で、使用料は日本円にして年間2万5千円ほど。小屋を建て、温室を作ったり果樹を植えたりしてもまだゆとりがあります。半分を畑として、半分は庭園として、とてもきれいに使っています。
こちらは、Kさんの友人Aさんのザハラダ。農園歴は20年以上。トマト、キュウリ、ニンジン、玉ねぎ、インゲン、カブ、様々な野菜を作っています。小屋を建て、農作業やバーベキューの道具などを入れています。チェコの仕事時間は朝が早い分3時頃には終わるので、畑仕事の時間はたっぷりあります。時には家族でバーベキューも。後方はリンゴの木です。
夏も朝夕は冷えるのでキュウリやパプリカ、ナスなどは温室で育てます。
玉ねぎ、レタス、カブ、ニンジン、パセリ、インゲンなどは地植えです。
Aさんはお料理上手。彼女のお料理がおいしいのは、採れたての野菜を使っているのもポイントです。
トマト、黄色と赤のパプリカ、きゅうり自家菜園のサラダ。ドレッシングには砂糖を少し加えて、少し甘めなのがチェコ流です。
市民農園ザハラダは人々のくらしに潤いをもたらす欠かせない存在です。
<あとがき>
市民農園は、レクレーション農業の場に止まらず、環境保全、コミュニティの育成、食農教育の場、また防災機能(火災発生の延焼を防ぎ、復旧拠点となる)の面からも、とても重要な役割を担っています。
日本では、2009年に農地法が改正され、農業に従事していない人の農地活用の門戸が大きく開かれ、民間企業やNPO法人などによる市民農園の運営も少しずつ広がっているようです。これまで主流だった耕作放棄地対策の場所貸し型から、都市計画も視野に入れたコミュニティ形成型へと市民農園の役割が見直されようとしています。
(参考文献:市民農園のすすめ 千葉県市民農園教会 /「市民農」の時代 共立総合研究所)
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