ボビン職人を訪ねて
2012年 09月 09日
チェコボビンの材料は、緻密で固いブナやプラムがよく使われます。ちなみに上の写真のボビンはプラムです。どちらもチェコではどこにでも自生している木で、ブナは、森や公園によく大木がありますし、プラムはチェコの一般道の街路樹としても植えられています。
プラムは、チェコ人にとってとても身近な果実で、そのまま食べたり、ケーキに入れたり、チェコの伝統食クネーデルに入れたり、ジャムやコンポートにしたり。『スリヴォヴィツェ』というお酒も造られます。アルコール度数は50度以上(!)、甘い香りに油断して口いっぱいに含むと、途端にむせてしまうほど強いものです。
今も、ボビンは一本々手づくりされています。バンベルクのボビン職人、ソーストジェニクさんの工房を訪ねました。彼の作るボビンは全て、プラム材をはじめとする果樹を材料としています。
「プラム材のボビンは使い込むほどに色が深くなり、手触り、重さともに最適な素材だよ。」「それから、糸の太さに合わせてボビンの太さも変えるんだ」と説明してくれました。
木目を選びながらひとつひとつ丹精を込めて削りだすボビンの形状、重さにはマルティナのこだわりが生かされています。
もともと家具用のパーツを作っていたソーストジェニクさんは、ししゅう用針やピンリフタ―に使われている金属部分もすべて手づくりしています。
マルティナ監修、ソーストジェニク作のチェコボビンは、ミラベルカでお求めいただけます。
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