デトバ刺繍の魅力
2012年 02月 29日
かぎ針一本で刺すデトバ刺繍は中でも特徴的なものです。
デトバは、スロバキアの中央部に位置する人口15000人の小さな町です。毎年民族祭りも開かれ、スロバキアの中でも民族文化が色濃く残っている地域です。今のようなかぎ針の刺繍が誕生したのはおよそ200年前で、それまではニードル(針)で刺す刺繍でした。
私たちがデトバで最初に見たのがこのクッション。 ショーウィンドーに飾られていたイベタさんの作品です。
布の表からかぎ針を刺し、糸を引き上げて作り出す独特の模様は、ほがらかな色調とあいまって、どこか懐かしい、やさしい印象を与えます。
デトバ刺繍は民族衣装の装飾として発展してきました。
民族衣装は、年齢や各行事によって身につける色が変わるそうです。また、布や刺繍などの装飾は、その地域の豊かさも映し出します。
袖に施された豪華なデトバ刺繍。
デトバ刺繍のパターンは自然をモチーフにしています
このテーブルクロスはデトバ刺繍の名手で知られたイベタさんのおばあさんの手になるもの。デトバ刺繍のパターンは自然のモチーフで構成されています。
中でもカタツムリはデトバ刺繍には欠かせないパターンで、なんともユーモラスで、デトバ刺繍のおおらかさに一役買っているような気がします。リンドウも、パターンとしてよく使われます。どれがどのパターンか、想像してみてください。
スロバキアについてのミニ知識:
旧共産圏であったチェコスロバキアは、1989年民主主義及び資本主義へ移行し、国際的に開かれた国となりました。その後、1993年にチェコ共和国とスロバキア共和国がそれぞれ独立し、2004年5月には両国はEUへの加盟を果たしました。現在、両国の経済は中欧において最も急速に成長していますが、伝統産業の保存育成にも力を入れています。
ネットショップミラベルカでは、イベタさんが作ったデトバ刺繍のパターンを販売しています。
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